地唄舞 那須原輝夜

地唄舞とは

日本の文化・伝統・地唄舞・・ 国際化の時代の中で、
今一度日本人に受け継がれてきた「和の美」を,見直してみませんか。
地唄舞は、どこかとても懐かしく、古めかしく、
しかしとても新しく、初めての感覚と発見をあなたに届けるかもしれません。
「日本文化」って何・・
世界を観る方法に、高いところに立って世界を見る「俯瞰型」と
世界の中に入ってゆき、あちらこちらに盲滅法ぶつかりながら
世界を感知してゆく「虫型」があると言われています。
西洋文化が全休を意識する俯瞰型だとすると、
日本文化は細部にこだわる虫型であると言えます。
「伝統文化」って何
近代発想では、伝統文化は過去の遺物で、
それを革新し、新しい現代の文化が作られたとしていますが、
最近はそうではないという考え方があり、
伝統文化と新しい文化が一つの空問に混在しているのが
現代の文化ではないかと言われるようになりました。
伝統文化もただ古いまま止まっていたのではなく、
革新してきたからこそ生き残ってきたのです。
今の日本人が、いつの間にか忘れてしまった
無意識の中に眠る美意識を教えてくれる、日本の美の結晶なのです。
「地唄舞」って何・・
地唄舞は、京都の御殿舞を起源として生まれ、
芸妓や良家の子女がお座敷のたしなみとして舞っていたもので
能楽の要素を加えて発達してきました。お座敷に燭台一対を置き、
内側を舞手の世界、外側を観る人の世界とし、両者の距離が近い芸術です。
西洋の踊りは俯瞰型で、バレーのように体全休の美しさを意識しますが、
一方で日本の踊りは虫型で、顔や目の動き、手足・肩の身振りなど、 体の末端の美しさを意識します。
その日本の踊りの中でも、地唄舞は特に、指先や顔の表情、足の運びなど 繊細な動きに美しさを求める独自の美意識を持ちます。
 「地唄舞は、歌舞伎舞踊や能・狂言のような特有の形式があるわけではなく、
舞という筆を借り、自分の心のうちや心象風景を描き出すものです。」
と、閑崎ひで女師から、私(輝夜)は教えられました。
日本人の、忘れ去られた無意識の世界「神は細部に宿る」という美意識に、
地唄舞で触れて頂きたいと思います。

地唄舞公演

那須原輝夜 舞の會

日時 平成三十年十一月十一日
     開場 十三時三十分 開演 十四時
場所 紀尾井小ホール
    東京都千代田区紀尾井町6-5
    電話: 03-5276-4500
料金 一般 五千円 ・ 前売 四千円 ・ 学生 三千円
チケット申し込み・問い合わせ
    那須原輝夜事務所(東京都千代田区
    西神田1の1の2 1F  マツシタハイファイ) 
    TEL 090(6186)6130
    e-mail mat@mat-hifi.co.jp

演目解説

の日 ひ
正月初めの子の日に行う松の根曳きの行事を唄った、祝儀ものの曲です。
『高き屋に登りて見れば煙立つ民のかまどはにぎはひにけり』
(新古今和歌集)
この歌は古代の聖帝として有名な仁徳天皇を偲んで詠われた歌で、天皇が民のために3年間租税を留められたという話が有名です。
三年を経過して民の生活力はすっかり回復し、かまどの煙が立ち上るほどになり、天皇も「百姓富めるは則ち朕が富めるなり」
と仰せられて喜ばれたのですが、それでもなお慎重に更に三年、租税の免除を続けられたそうです。
『治る門のめでたさよ』
「民たちはそれぞれのかまどから夕飯の煙が立ち上るのが見られ、平和に治まった家は本当にめでたいことである」
と太平の世を寿いでいます。

おび
地唄の艶もの(男女の色恋を題材にした曲)の中でも人気の曲です。想う人に逢えぬまま、
「夢うつつにも焦がれてやせ細り、二重に巻いていた帯が三重にも巻けるようになってしまった」と恋の切なさを唄っています。

たま
この曲は、能の『』を題材にしたもので、我が子のためならば、命を顧みない母性愛を描いた大曲です。
藤原淡海公()が、中国の皇帝から贈られた宝珠を持ち帰る途中、志度の浦(香川県さぬき市)の沖で宝珠を竜神に奪われてしまいます。
この浦で淡海公は海女と出会い、契りを交わし、二人の間に子をもうけます。
淡海公は、その子を世継ぎにする代わりに、海女に宝珠を奪い返してくれと言う約束をします。
海女は海深くまで潜り、悪戦苦闘の末、龍神から宝珠を奪い返しますが、追いかけてくる家来から宝珠を守るため、 自分の乳の下をかき切ってその中に隠し、海上に浮かびあがり、無事宝珠を手渡しますが、海女はそこで息絶えてしまいます。
その後、約束通り藤原三代のふじわらのふささきとなった息子が母の供養に志度の浦を訪ねると、彼の前に母の亡霊が現れ、 宝珠を奪い返した時の話をし、海に消えていくというお話です。

輝夜プロフィール


幼少の頃から、芸能好きであった母の影響で踊りに親しみ、日本舞踊『藤間流』を学ぶ。
二十代でフラメンコに魅了され、斉京和子に師事。平成元年に地唄舞と出会い、
閑崎ひで女(ミラノのスカラ座にて、オペラ『蝶万夫人』で喝采を浴び、 フランス政府より芸術文化勲章を授与される)に師事。
名取を許され、師主催である国立劇場での『華の会』に出演。
平成十四年、閑崎流を離れ、独自の舞を追求する舞集団である 『花の実会』(代表大伴清女)の会員として活躍の場を広げる。
平成三十年、初のソロリサイクルを機に芸名を那須原輝夜と改め、初心に戻り
「地唄舞とは何か」をテーマとして一歩を踏み出す。
 
 由縁の月

唄三絃奏者紹介

菊央雄司

菊央雄司

故五代目菊原初子(人間国宝)の後継者、五代目菊原光治に師事。
長谷検校記念邦楽コンクール最優秀賞、文化庁奨励賞、第二十一回日本伝統文化振興財団賞などを受賞。
欧州やアジアなど日本国内外で、伝統文化や現代文化の多様な芸術と共演し、TVなどのメディアにも出演する 地唄の若手ホープとして活躍を期待されている。

福原徹秋

福原徹秋

邦楽囃子福原流笛方。福原徹彦師に師事。学習院大学文学部哲学科卒業。東京芸術大学音楽学部別科邦楽科修了。
一九九七年人間国宝福原流四世宗家寶山左衛門師より「福原徹秋」の名を許される。
長唄演奏会、邦楽コンサート、日本舞踊公演などを中心に国内、海外にて演奏活動を行う。
また、現代劇やオペラ、新作能の舞台での演奏や、歌舞伎公演の録音等にも参加。社団法人長唄協会会員

福原千鶴

福原千鶴

福原鶴祐師に師事。東京芸術大学にて博士号取得。長唄協会会員。お囃子ライブメンバー。

プロデューサー紹介

大須賀勇

(舞踏家・役者・振付家・演出家・大須賀勇ダンスオペラ主催)

広島生まれ。土方巽・麿赤兒に師事。一九七二年の大駱駝艦創立メンバー。一九八0年に白虎社を創業。
全作の作・演出・振付をし、五大陸巡り世界ダンスキャラバンと称して世界中で公演ツアーを行う。
「熊野国際アートフェスティバル」の芸術監督を経て、白虎社を解散し大須賀勇ダンスオペラを設立。
「ひばりと寝ジャカ」で舞踊批評家協会賞、ニコンでクリオ賞、「光の王国」で東京国際ビエンナーレグランプリ
京都府文化賞功労賞など受賞。映画出演「卑弥呼」篠田正浩監督、「賛歌」新藤兼人監督ヽ「水の中の八月」石井聰亙監督、など。
今回、新たな地唄舞文化の創出を目指して、那須原輝夜の公演をプロデュースする。