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パラゴン試聴をご希望の方は当店よりご紹介致します。(兵庫県西宮市)




           マツシタハイファイ殿に捧ぐ、急性パラゴン中毒患者・物語          

  ――――――――――――――― 目  次 ――――――――――――――――
第一章     坊主頭のオーディオ小僧誕生
第二章     ゴミ収集で楽しむオーディオライフ
第三章     パラゴンとの衝撃の出会・運命の再会
第四章     全国をインターネットで旅するパラゴン探し
第五章     マツシタハイファイさんサポートによる器材選択
第六章     壊れたラジオ以下の音響から始まるパラゴン導入秘話
付 録     マツシタハイファイ関西支店?パラゴン試聴室のご案内
             

第一章 坊主頭のオーディオ小僧誕生
 今から遡る事、約30余年前のことです。当時の私は徳島に在住する丸坊主頭の中学生で、カーペンターズやビートルズが流行っていた時代背景よりポップスの世界から音楽に興味を持つようになりました。やがて良い音で音楽を堪能したいとの思いが強まり、どこまでも大きく深いオーディオ文化の森に迷い込むことになってゆくのでした。
 その頃はオーディオブームであったため、徳島でもオーディオショップがそれなりの数存在し、今でも存在するF・オーディオ店に学校から帰宅後、ほぼ毎日のように通う日々が続きました。1階が一般ユーザ向け、2階にはJBL、タンノイを始めとした高級製品ばかりを扱っているフロアに分かれており、お店の社長がかわいがってくれ特別に対応いただいたおかげで、いつも2階の高級製品フロアがマイ・リスニングルームと事実上化していたのです。
 好き勝手にお店のレコードをかけまくり、セレクターも操作しまくって、気に入った装置で気に入った音楽を贅沢三昧で聴き漁るような、今の時代では考えられない夢のような生活を送っていました。もちろん、その自由と引き換えに、2階にお客様がこられたときには、お店が多忙で店員さんが時間とれない場合に、中学生の私がお客様のお相手をさせていただき、どんな音楽が好きで、どの装置で演奏すればよいのか等をヒアリングさせていただき対応するという約束で店員もどきのボランティア活動をしていた訳です。

第二章 ゴミ収集で楽しむオーディオライフ
 当時は、真空管が入った家具調の大型テレビが、大量に廃棄されていた時代でもあります。電気店の店主に断りをいれて、廃棄テレビからスピーカーユニットだけを頂戴しによく伺ったものです。三菱製のテレビには、ダイヤトーンのカタログにも掲載されている2ウェイのユニットが搭載されていたケースもあり、そんなときには狂喜したものですが、おふくろには人が捨てた汚いガラクタばかり集めてきて乞食みたいなことをするなと、よく怒られました。
 時代背景が高度成長時代ということでもあり、新築の家が建築中の現場によくあったので、廃材をもらいたいと大工さんに御願いすると、気前が良い大工さんは、坊主、どんなのがほしいのか?と聴いてくれるわけです。おもむろに紙に書いた設計図を持ち出すと、なんと新品のサブロク板をその図面どおりのサイズでカットして、一式くれたりしたんですよね。そして、ついでにグラスウールやネジ、ボンドの類までいただいちゃって、あとはアンプとの接続端子やネットワーク用のコイルやコンデンサを購入するくらいの部品代だけで、よくスピーカーを自作していました。
 自宅でラジカセのイヤホン端子から、自作スピーカーを接続して楽しんでいるのを友人達が遊びにきたときに見て、お金を払うから俺にも作って欲しいという依頼が数件あったので、一組販売するとレコード1枚購入できるくらいの利益でガレージ(ガラクタ)ショップもどきのことも時たましていたものです。
 もともと、私はわけあって小学校高学年のときより、親戚の塗装屋さんでアルバイトしていたので、稼いだお金はすべてレコードや安物のオーディオ機器に消えていきました。こうやって高校卒業するまでオーディオにどっぷりと浸かった少年時代を過ごしましたが、卒業後はCDの時代に移り変わっており、小さなスピーカーでたまにCDをかける程度で、趣味としてのオーディオとは疎遠になっていきました。

第三章 パラゴンとの衝撃の出会・運命の再会
 二十歳を過ぎ、大阪で働くようになった当時、梅田にバンビというジャズ喫茶があり、ここではじめてJBL・パラゴンとご対面し、驚愕かつ感動した記憶がまざまざと思い出されます。数年後に閉店になるまで、私が梅田で人との待ち合わせをする時、必ず利用していた古き良き時代の想い出の場所でした。
 永らくの間、仕事三昧で生活に追われていた日々も少しずつ自分の時間がとれるようになって、たまたま自宅の近く(車で15分くらいの場所)にジャズ喫茶があるのを見つけて入ると、なんとパラゴンがあるじゃないですかっ!!
 マスターといろいろ話していると、もともと所有していた訳ではなくて、お店が開店するタイミングにあわせて中古市場で調達したとのこと。「えっ!そんなものがいとも簡単に中古市場で入手できるんですか?」と、問い返すと、「半年間くらいの時間の猶予とお金さえ覚悟すれば見つけれるよ」との回答。そう、ここで私の頭の中は“どうしても、パラゴンが欲しいっ!”で一気にヴォルテージが頂点にまで達してしまい、すぐさま行動にでてしまったのです。ちなみに私は正真正銘のB型人間です。

第四章 全国をインターネットで旅するパラゴン探し
 今は、インターネットで検索エンジンという強い武器が利用できる時代です。「JBL パラゴン」で検索スタート! いきなり、北海道から九州まで数台のパラゴンがヒットしました。あちこち電話かけまくるも、どこも先日売れてしまいましたばかりの回答です。
 そんなことを、数日間繰り返しているうちに、横須賀のマツシタハイファイさんに、最終期フェライト型のパラゴンがあるとの情報を入手したのが、とある日の午前中のこと。さっそく現物確認したいので伺いたいとの一報を電話でいれ、すぐに新幹線の切符を購入し、その日の午後に横須賀まですっ飛んでいって手付金を支払った瞬間から、奥深いベールと謎に包まれたヴィンテージ・オーディオの世界に突入することになった次第なんです。この二十数年間、なんのオーディオ知識も持ち合わせていないし、また真空管時代等のヴィンテージ商品のことも一切知らなかったので、パラゴン入手したは良いが、どんなアンプを選べばよいかが一切頭に浮かばないんです。そう、パラゴンほしさだけで購入して周りのことが全然見えてなかったんですね。まぬけなパラゴン・オタクの誕生です。

第五章 マツシタハイファイさんサポートによる器材選択
 しかしながら、幸いにしてパラゴンを購入したのがマツシタさんです。豊富な製品知識と、親切丁寧なサービスで、数日間にわたって、手間を惜しまずにお店にあるいろいろなアンプ等の機材をとっかえひっかえして、パラゴンと接続して、相性チェックや商品説明をしていただき、今愛用しているマッキンのMC60と出会うことにもなったわけです。今の時代に、50年近く前の古びた真空管アンプ達で音を聴いて正直、カルチャーショックを受けましたね。こんな古い製品で、今の時代のアンプを凌駕する音響がでてくることが信じられなかったのですが、目の前にその現実があるわけですよね。昔、家具調テレビからスピーカーユニットを引き出すときに、トランスやコンデンサ、真空管等の刺さった埃まみれの基盤がありましたが、MC60の姿なんかは、この基盤そのものに見えたものです。この時ばかりは科学技術の進歩とは何かを真剣に考えましたよ。

第六章 壊れたラジオ以下の音響から始まるパラゴン導入秘話
 器材も決定して、自宅にパラゴンやMC60等の機器を搬入し、最初に音出しするも、そら酷い音がでてきます。なにせ低音が全然でないんです。壊れたラジオみたいな音響で、アンプにスイッチ入れるのが、音響拷問にかけられているようで苦痛なんですね。その日の夕食が喉を通らないほどショックだったんですから。ここから悪戦苦闘の毎日が続きました。よくアドバイスもらうために、マツシタさんに電話相談にのってもらったものです。そんな日々の中で、関東に出張があった日、吉祥時にあるジャズ喫茶「メグ」にたまたま立ち寄ったのが運のつき。ここでのアバンギャルド・デュオの音響に触れたことにより、パラゴンの音響をどういう方向にもっていくのかが明確に決定づけられたのです。今までの私のオーディオ常識では、なるべく周波数特性はフラットな印象をうけるように、例えば低音から高音までの音量バランスも均衡がたもてるように調整し、なるべく生の音響イメージに近づけるのが、オーディオ再生のあるべき姿だとの固定概念をもっていたものが見事に破壊された記念すべき日でもあったからです。そういうバランスは「クソクラエ!」でアバンギャルドの持つ強烈な個性を全面に打ち出した異様なまでの音響に、最初は「なんじゃっ、これは?」と我が耳を疑う印象だったのですが、また別の観点からは、よくぞアバンギャルドでしか出せない音色、音像を極端にまで表現したものだなと感心した部分があり、なるほど、こういう世界もありなんだなという境地が開けてしまったのです。善良なる一般オーディオユーザーが踏み込んではいけない世界に突入してしまった訳ですね。
 この結果、私の目標はJBLパラゴンが持つ特徴を限りなく引き出して、強烈なる個性をもった、我が家のパラゴンでしか表現のしようのない、極端な音楽体験ができる音響構築を目指すことにしたのです。オーディオ雑誌で製品を評価するときによく表現されているような、音響の一部分をパーツ的に切り取ったうえでの音が良い悪いとかのテストの採点をするような評価基準ではなく、音楽を聴いて‘ワクワク・ハラハラ・ドキドキ感’が体験できる独創的な音響こそが、私が目指すべきオーディオの姿であると結論づけたのです。
 今では、とても快調に鳴り響くようになり、「図太く大胆不敵かつ天真爛漫で芳醇な音響」というのが自分なりの印象で、とてもアクの強い個性的な音造りになっています。また、どんなジャンルの音楽でも対応する器用さも持ち合わせている、摩訶不思議な音響でもあります。オーディオの世界は実に不可解なことが多すぎて困惑するばかりですが、ここまでたどり着けたのも松下夫妻とのご縁のお陰と感謝しております。

付録 マツシタハイファイ関西支店?パラゴン試聴室のご案内


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